2013年10月10日

パワースポット巡り?パワーをもらうことが出来ましたか?

御嶽で祈願するノロと神人
御嶽で祈願するノロと神人(かみんちゅ)

パワースポットへ行こう、という旅行案内があるようですが、パワースポットってなんでしょうか?今帰仁グスクにもあるのでしょうか?


インターネットで検索してみると、日本のパワースポットは神社が中心のようです。なんと皇居もはいっています。日本の神社は、ほとんどの人が子どものころからおなじみです。私も七五三の祝いに近くの神社に行った記憶があります。

なぜ今、神社がパワースポットに変身したのでしょうか?これにはもう少し考察が必要かもしれません。では、今帰仁グスクにパワースポットと呼ばれるところがあるのでしょうか?

御嶽(うたき)や火の神などの拝所がそれに当たるのでしょう。パワーがもらえると思えば、もらったような気持ちになるのかもしれませんが、、、。

神社や御嶽でパワーをもらうというのは、なんとなく神頼みに似ているように思います。イワシの頭も信心から、ということわざもあります。

ガイドとしてご注意申し上げたいことは、御嶽や拝所にはときどき、ある霊が存在します。そのため、パワーをもらおうとするのは、ちょっと危ないことがあります。

ガイド仲間の経験ですが、お客様を御嶽にご案内すると気分が悪くなる方がおられます。このような現象は磁場によるものと考える人がいるかもしれませんが、私は霊によるものと考えています。霊に感受性の強いひとは特に気分が悪くなります。沖縄では、サーサーすると言う人もいます。

火の神を拝む人々
今帰仁グスクの火の神を拝む人々

御嶽巡りで安全な方法は、歴史をよく知ることです。御嶽や拝所の歴史や、こんにちまで拝まれている理由などです。御嶽は、神職であるノロだけが近づくことが出来た聖域です。ノロは琉球王府の任命を受けて、御嶽を詣で国王の健康祈願や王国の繁栄を祈願しました。五穀豊穣や航海安全の祈願も同様で、琉球王国の存亡を賭けて祈願が捧げられました。

この祈願は祝詞(のりと)のようなもので、「すいてんがなし」から始まる祝詞です。すいてんがなしとは、首里の国王様といった意味です。ノロを神社の巫女に例える人がいますが、むしろ宮司(神主)に相当する職務といったほうがいいでしょう。宮司も祝詞を捧げます。

琉球時代にはノロだけの聖域でしたが、琉球が無くなり沖縄の時代になるにつれて、一般の人々が御嶽を詣でるようになります。現代は、門中(もんちゅう)の「今帰仁上り」という形で琉球時代から受け継がれています。家族でも、さまざまな願い事をたずさえて、御嶽を詣でます。

特に先祖崇拝の強い沖縄では、自らの拠り所を再確認するときでもあります。御嶽を詣でるとき、先祖の神に向かうのですから、ご先祖さまが祈願を聞き守り神となってくださるという、強い思いが生れます。

このように、御嶽の歴史とこんにちの使われ方を見ていくとき、御嶽に向かうひとの心はパワーをもらおうという、いささか身勝手な心では無くなるでしょう。また、そのような心持で御嶽に向かえば、御嶽巡りをした本当の意味がわかるのではないでしょうか。


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posted by gusukutarou at 15:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 城内案内 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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